大学受験の参考書

商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #40955 / 本
- 発売日: 2002-10
- 版型: 新書
- 316 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
毎年、数十万人もが受験する「大学入試センター試験」の国語には、小説問題が必ず出題される。しかし、これらの問題には高校の授業では教えてくれないルールが隠されていて、選択肢もそのルールをふまえた五つの法則によって作られているから、それを知らなければ太刀打ちできないのだ。また、国公立大学の二次試験にも小説問題が出題されるが、これもそのルールを前提とした独特の読解法が求められている。本書では、最近の受験小説の中から代表的な問題を選び、入試国語の隠されたルールを暴きながら、独自の読解法をあなただけに伝授する。もう一度、小説の醍醐味を味わいたいと思っている社会人にも必読の一冊。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
石原
千秋
1955年生まれ。成城大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程中退。東横学園女子短期大学助教授を経て、現在、成城大学文芸学部教授。専攻は日本近代文学。文学テクストを現代思想の枠組みを使って分析、時代状況ともリンクさせた斬新な読みを展開する。また、「国語」教育について、とくに入試国語の読解を通した問題提起を積極的に行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
大学受験には役立たない。読み物として面白い
来年受験の小説が出来ない高校生なので、小説が出来るようになれば、と思って読みました。
結果、小説は出来るようにはなりませんでしたが、読み物としては面白く出来ていました。
大体入試の小説について、著者は最後に小説は出来ない、と書いてましたし。
センター試験現国がなぜわからないかがよくわかる
著者は、「秘伝 中学入試国語読解法」での論をさらに発展させ、大学入試問題で学生に求められる「小説を読む」ということの本質を、解明する。
小説においては、「登場人物の気持ち」を文中に明記すると面白くない。それではネタばれ、小説は台無しだ。だから作者はわざと隠す。暗喩を文中にちりばめる。この暗喩を読み解く。メタファーからタネを解き明かすことを楽しむ。
高度な解釈は幾通りもありうるがそれはプロの仕事。入試問題では、暗喩の解釈は一通りに収斂されるように問題が作られている。その土俵内ルールとパターンを認識すること。入試問題と、本一冊を読んで多様な解釈を楽しむのとは違う。
というのが、著者の主張である。
それにしても、やはり高度な小説解釈の方法論を駆使している。国語が好きな人にはついていければセンター試験の小説のまぎらわしい選択肢を読み解く力がかなりつくと思うが、小説が根っから苦手な人にはこういうテキスト解釈の方法論自体が、途方にくれるような難解なものに見えるのではないだろうか。
男女・親子の相克がテーマに多いだけに、精神的成熟も必要だ。概して単純で幼稚な受験生にはハードルが高い。
一、二度読んだくらいで方法論が身につく本ではない。奧は深い。
大学入試問題「小説」の読み方
極めて特殊な文学的営みでありながら、今や4割を越える日本人が経験する大学入試「国語」。大学入試問題に取り上げるに適切な小説の要件は何か。試験問題はどういう観点から作成されているのか。そして小説を読み解くとはどういうことか。大学入試「国語」の中でも扱いにくい小説に的を絞って論じたのが本書である。
著者の石原千秋は、受験国語について数多くの問題提起を行っている。元来は漱石の研究者であるが、その余技の範囲を遙かに越えた熱意と地道な努力は見事に本書に結実している。「小説を読む」とは「登場人物の気持ちを読む」ことだ。気持ちは文中に書かれていないから、その省略された部分をメタファー(暗喩)で読む。簡単に言えば、これがエッセンスだ。
そのエッセンスを、山田詠美『眠れる分度器』など、大学入試センター試験及び二次試験の14の過去問を使って、著者は丁寧に解説している。解説は道草を楽しむようになされていて、受験技術の習得を目的として手に取った読者は、かなりの違和感を感じるかもしれない。だが、大学入試「国語」を題材に、小説の読み方、深め方を考えてみたい読者には、格好の一冊となるだろう。